金子三勇士リサイタル

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2023/3.5(日)
群馬県富岡市『かぶら文化ホール』
金子三勇士さんのリサイタルに行きました。

金子さんは日本人の父とハンガリー人の母のもと
群馬県高崎市で生まれたそうです。

その後6歳で単身ハンガリーへ留学。
祖父母の家よりバルトーク音楽小学校へ通い
ハンガリーのピアノ教育第一人者チェ・ナジュ・タマーシュネー氏に
師事・・・(経歴はwikiで)

ところでこちらのホールは
『群馬県立自然史博物館』に併設されていて
ホールへ行く前に
大きなカブトムシのオブジェが目に入ります。

周囲には公園と市民体育館があり
お天気も良く穏やかな日だったからでしょうか
家族連れが目立ちました。

なにより駐車場が広いのはとても嬉しいです。
初めて行く土地で駐車場に悩むことは
好きな音楽聴く前のプチストレスに
なりますからね。

曲目はクラシック好きなら誰もが知る曲のオンパレード。

プログラム

〜ショパン

♫革命のエチュード

{登場してお辞儀をされて、椅子に座るなりいきなり弾き始めたので
少し面食らいました(笑)}

♫前奏曲「雨だれ」
♫仔犬のワルツ
{2曲続けての演奏}

〜リスト〜

♫愛の夢

〜ラフマニノフ〜

♫前奏曲「鐘」

〜リスト〜

♫ラ・カンパネラ

      ☆✳︎✳︎✳︎休憩✳︎✳︎✳︎☆

〜シューマン=リスト〜

♫献呈

〜ベートーヴェン=リスト=金子三勇士〜

♫交響曲「第九」より第4楽章〜フロイデ!〜
富岡特別バージョン

〜♫♬🎶〜

何度も聴いたことのある曲目ばかりなので
会場へ向かう道中から

ワクワクしながらのドライブでした。

観客はホール全体の9割ほどで
予約した2階の席は人があまりおらず
ゆったり鑑賞できました。

♫「革命のエチュード」上述のとおり
登場してお辞儀して
椅子に座るのとほぼ同時くらいに
『ダーン!』と「革命」が始まってしまい

{えっ?はやっ}と心の声が思わず出そうになり

この方荒々しいのかしら?
見た目の印象はエレガントな男性だけどなぁ・・・など
演奏の間色々考えてしまい、
若干期待を裏切られたような気持ちになりました。
(決して悪い意味ではないです)
いいのです!
座って間をおくとか
一呼吸置くなど
決まりはないのですから。

ついでにもうひとつ気になったことが…

強く弾く場面になると
床を“ダンっ”と踏み鳴らすような足音が
ピアノの音以上に耳に入ってきて
気になってしまいました。
(素直な感想です)

革命を弾き終えて
ご本人の挨拶とMCが始まりました。

「登場するなりまるで
アンコール曲のように弾いて驚かれましたかね」
そのように仰って
その話し方が穏やかでしたので少し安心しました。

そして次の曲をわかりやすく解説してくださりました。

そうそう!
毎回リサイタルでは
金子さんからいくつかの質問タイムが
あるそうで、
それについて挙手をするやりとりがありました。
(なかなか面白いゾ)

  • 出身が群馬の方
  • 今までの人生でピアノコンサートへ行ったことがあるか
  • ピアノを習ったことがあるか
  • 3年間習った方
  • 今現在も弾いているか又は教えている・ピアニストですという方
  • 次の2曲(雨だれ・仔犬のワルツ)を弾いたことある方

このような質疑応答がありました。
特に最初の質問では
群馬の出身の観客が多く
続く質問により
だんだんと会場が温まっていく感じがしました。

また拍手について真面目に?ご指導がありました(笑)

♫「雨だれ」は
雨がポツポツポツ…ポンポンポン…と
そんな解説を聞いていたせいか
本当に雨音が聞こえてくるかのような素敵な演奏に
若干眠気が(´-`).。oO
もちろん眠るなんて
そんな勿体無いことはいたしませんが、
良いタイミングで「子犬のワルツ」の軽快な演奏に
眠気も飛んで
気分も上がり調子になりました。

♫「愛の夢」
♫「ラフマニノフ鐘」
♫「ラ・カンパネラ」の演奏前にも
それぞれの作曲家の出身地と生い立ち,
曲の解説から
その時代背景,亡くなった年齢など
短時間でとてもわかりやすく話してくださいました。

とくにリストについては
ハンガリー出身の作曲家であり
金子さんご自身が
祖国ハンガリーの血を受け継いでおられるということで、
特別な思いで選曲なさったのでしょうね。

♫「愛の夢」は
メロディアスで心地よい演奏で癒されました〜(о´∀`о)

2023年はラフマニノフ生誕150周年だそうですが
世界情勢があるのか
あまりお祝いムードではないというようなことを
仰っていました。
(ロシア出身の作曲家ですからね)

あえて選んだ戦争曲
♫「鐘」
そして前半最後の曲リスト
♫「ラ・カンパネラ」
こちらはイタリア語で「鐘」という意味だそうです。

大好きな曲にも関わらず
今まで意味を知らずに聴いていました(~_~;)

2曲の鐘の音を聴き比べてみてくださいとのことでした。

どんな演奏になるのだろう(*’▽’*)と
益々期待感が高まりました!

簡単にでも曲について教えていただけると
そこを意識して
聴き入ることができるので非常に助かります!

2曲とも本当に素晴らしく
予備知識も加わって
自分なりに深く
曲そのものを愉しむことができました。

金子さんありがとうございました♪( ´θ`)

☆休憩☆

PM3時 後半スタート

シューマン=リスト
♫「献呈」
ドイツの作曲家シューマンが
愛する妻のために書いた歌曲を
のちにリストがピアノに編曲しました。

ここでリストについて

当時は生演奏しか聴くしかない時代で
パリ,ロンドン,ローマ,ウィーン,ブタペスト…

大きな都市では音楽が生活に広まったが
小さな街や村には音楽が無い。

そこでリストはコンサートを体験してほしいと
移動可能なピアノを持ち込み
まるで歩くYouTuberのようなことをしていたと
たいへん興味深いお話をしてくれました。

とても美しく甘美なメロディーは
午後のティータイムを
彷彿させるような
金子さんのピアノの音色に
香り豊かなアールグレイティーとクッキーが思い浮かびました。

そしていよいよメインディッシュ!

ベートーヴェン=リスト=金子三勇士
♫交響曲「第九」より第4楽章〜フロイデ!〜
富岡特別バージョン

金子さんは各地のオリジナルバージョンを
約1年間かけて
ホールの音,響き,観客などをイメージして作られるそうです。
そしてこの日は富岡のオリジナルバージョンを
一期一会の演奏として聴いてほしいと
おっしゃっていました。

メインディッシュを前に
金子さんは一度舞台袖に戻りまして
拍手喝采の中
再登場してからの演奏となりました。

なんともお茶目な再登場に心が躍りました。

約20分の演奏は
エネルギッシュ!
ダイナミック!
パッション!
もう言葉はいらない。

本当に力強い大合唱「歓喜の歌」が聴こえてくる演奏でした!
素晴らしくアツい演奏に胸が打たれました。

余談ですが
お風呂で歓喜の歌をドイツ語で歌うという
自称音痴だどいう知人がいますが
ふとこの演奏を聴いてほしいと思ってしまいました(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

さてさて
こんなに素晴らしい演奏の後のアンコール曲って…
金子さんも
「こんな曲を演奏した後のアンコール曲って悩むのです」と
おっしゃっていました。

ヨハン・セバスティアン・バッハ=金子三勇士さん編曲
♫G線上のアリア

メインディッシュの後の
溶けかかったシャーベットのような
演奏に心が満たされました。

止まらない拍手の中
最後はピアノの蓋を静かに閉じて
舞台袖まで
長く両手を振りながら歩いて行き
見えなくなる前には
お辞儀をされて消えて行きました。

ありがとうございました。

とても贅沢なプログラムと
本物の素晴らしい演奏に加えて
軽快なトークも楽しくて
これはもっと多くの人に
金子さんの生演奏を
体験していただきたいと思いました。

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